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PEGレシオで株価の適正さを判定 例:安川電機

現在の株価が割高か割安か見極めるための指標としてPEGレシオと言う計算があります。

 

買いたい株がある場合にはこのPEGレシオを参考にしても良いと思います。

 

また既に保有している株が上昇してきた際の売却のタイミングも、PEGレシオを参考に出来ると思います。

 

PEGレシオ ペッグレシオと言います。非常に簡単な計算で算出できます。

 

PEGレシオについて

 

PEGレシオの算出方法

計算式:PEGレシオ = 株価収益率(PER) ÷ 利益成長率

 

PEGレシオの目安

2倍以上:株価が割高

1-2倍:株価が適正基準

1倍以下:株価が割安

 

補足計算

*PER(株価収益率)=現在の株価÷1株利益(EPS)

*利益成長率=(予想1株利益(予想EPS)-当期1株利益(当期EPS))÷当期EPSX100

 

仮に株価収益率が50倍、利益成長率が30%だったとした場合、50÷30=PEGレシオ1.66倍となります。

 

PEGレシオの1-2倍は適正基準で、株価は割高でも割安でもないと判定されます。

 

通常PER50倍と言うと非常に割高と思われますが、30%の増益が見込まれるなら、割高ではないと言う事です。

 

現在PER50倍でも、増益があるといずれPERが低くなります。

 

PEGレシオのメリット・デメリット

メリット

・成長株や高PERの株価が割高なのか割安なのかを判定出来る。

 

デメリット

・利益成長率の予測の仕方によって、PEGレシオの算出結果が異なる。

 

・利益成長がマイナス(減益)の企業はPEGレシオの算出が出来ない。

 

 

安川電機のPEGレシオを使って具体的に計算 

安川電機のPEGレシオ

 

実際の銘柄を使ってPEGレシオを算出してみましょう。

 

企業名:安川電機

コード:東証6506

株価:3,065円(2019年3月8日終値)

PER:20.52

EPS前期実績:149.4円

EPS会社予想:172.2円

 

PER20.52÷(172.2‐149.4)÷149.4X100=PEGレシオ1.33倍

⇒1-2倍の範囲なので、株価は割安に近い、適正基準と判断します。

 

上記の計算は、会社予測のEPS(1株利益)をしてPEGレシオを算出しました。

 

PEGレシオは自分で計算しなくても、楽天証券のサイトに載っています。

 

楽天証券の口座をお持ちの方は、楽天証券にログインし、指標のコンセンサス情報と言う表を見て頂ければ、市場のEPS予測とPEGレシオが載っています。

 

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これを参考にすれば、計算する必要はありませんね。でもどうやって計算するのかを理解しておくことは重要と思います。

 

ちなみに、楽天証券の市場予測はEPS 167.86円、PEGレシオは1.47倍です。市場予測の方が会社予測より悲観的ですね。

 

市場の予測とは、調査会社のアナリストが予測したものです。

 

一般的に会社は控えめな予測をしがちですが、安川電機の場合は逆になっていますね。 

 

安川電機の株価は幾らまで上がれば売り?

 

仮に会社予測が達成できるとして、割高だと判定される株価は幾らになるでしょうか?

まずPEGレシオ2倍のPERを計算します。

 

PEGレシオ2=PER?÷(172.2‐149.4)÷149.4X100

 

PEGレシオ2X(172.2‐149.4)÷149.4X100=PER30倍

 

PER30倍が安川電機のPEGレシオ2倍の割高の上限と計算されました。

 

昨年のEPS149.4円にPER30倍を掛けると、4,482円となります。

 

現在の株価は3,065円ですので約46%上昇し、4,482円になれば割高で、売却した方が良いと言えます。

 

安川電機の株価は幾らまで下げれば買い?

 

反対に、会社予測が達成できるとして、割安だと判定される株価は幾らになるでしょうか?

 

 

まずPEGレシオ1倍のPERを計算します。

PEGレシオ1=PER?÷(172.2‐149.4)÷149.4X100

 

PEGレシオ1X(172.2‐149.4)÷149.4X100=PER15倍

 

PER15倍が安川電機のPEGレシオ1倍の割安と計算されました。

 

昨年のEPS149.4円にPER15倍を掛けると、2,241円となります。

 

現在の株価は3,065円ですので約26%下落し、2,241円になれば割安になって、買っても良いと言う事になります。

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PEGレシオのまとめ

 

PEGレシオは利益の成長率とPERから株価が割安か、割高かを判定する。

 

計算式:PEGレシオ = 株価収益率(PER) ÷ 利益成長率

 

PEGレシオの目安:

2倍以上:株価が割高

1-2倍:株価が適正基準

1倍以下:株価が割安

 

メリット

・成長株や高PERの株価が割高なのか割安なのかを判定出来る。

 

デメリット

・利益成長率の予測の仕方によって、PEGレシオの算出結果が異なる。

 

・利益成長がマイナス(減益)の企業はPEGレシオの算出が出来ない。