ウーバー(UBER)のIPO 株は買いか?
ライドシェア・サービスのウーバー・テクノロジーズが2019年5月10日にニューヨーク証券取引所に新規上場します。
ウーバーとはどんな事業?
業績は?
株は買いか?
あくまで私見で書きたいと思います。
ウーバー(UBER)ってどんな会社?
ウーバー・テクノロジーズはライドシェア・アプリを運営する企業です。
UberのCEOのDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)は前職ではネット旅行会社エクスペディア社のCEOをしていて、同社を世界最大のオンライン旅行会社に成長させました。
彼はウーバーでは、63か国、 22,000名の従業員を率いて急速な成長を遂げる事業を統括しています。
ライドシェア事業
日本ではタクシー料金が高いのでタクシーに気軽に乗る習慣が無いですし、白タクが禁止されているので、ライドシェアは馴染が無いと思います。
ウーバーのライドシェアサービスは、2018年の時点で63か国、700都市で運営し、1日に1,400万回もの乗車をさせています。
利用者はどんどん増加しています。
私は中国に住んでいるので、ウーバーではなく、ウーバーの中国事業を買い取った滴滴
(DiDi)と言うサービスを上海で使っていますが、ライドシェアは乗客にも運転手にもお得なサービスだと思います。
どこかに行きたいと思えば、アプリを立ち上げて行き先を入力すると、近くにいる白タクが迎えに来て、行き先まで乗せてくれます。
料金はアプリの地図のGPSで、距離を測っているので、ぼったくたれる事はありません。また料金も電子決算をするので運転手も運賃の回収の心配がありません。
もし自分が車を所有していて、週末にアルバイトをしたいと思えば、運転手として登録して、休みの日に運転手の副業をすることが出来ます。
自動車の車両を使わずに遊ばせておくなら、タクシーとして使って収入が入るのはお得だと思います。
ウーバー・イーツ事業
ウーバーはライドシェア以外にも、飲食店のフードデリバリー(出前)サービスも運営しています。
飲食店を経営していて、出前のスタッフが居ない場合でも、ウーバーに登録すれば、出前での売上げもげられるようになります。
飲食店は注文が入れば料理を作れば、ウーバーに登録しているデイバリースタッフが料理をお店にピックアップに来て、お客様まで届けて食てくれます。
お店は調理だけに注力すれば良く、余計なデリバリースタッフの人件費を削減出来ます。
また時間がある人はウーバー・イーツにデリバリースタッフとして登録しておけば、空いた時間にデリバリースタッフとして働いて収入を得ることが出来ます。
ちなみに私は中国に住んでいるのでウーバー・イーツは使えませんが、代わりにアリババグループが運営するフードデリバリー・サービスの饿了么(アーラマ)を良く使って出前を取っています。
その他
他にも長距離貨物の輸送のマッチングサービス、電動バイクのレンタルサービスも行っています。
ウーバー・テクノロジーズの概要
企業名:ウーバー・テクノロジーズ
本社:サンフランシスコ・カリフォルニア・アメリカ
サイト:www.uber.com
ティッカー:UBER
上場市場:ニューヨーク証券取引所
上場日:2019年5月10日
公募価格:44.00-50.00米ドル
上場時価総額:約805億‐約915億米ドル
ロックアップ期間:180日
孫社長率いるソフトバンクGが既に(上場前に)16.3%を出資して筆頭株主となっています。
ソフトバンクGの決算説明会の動画ではウーバーの話が頻繁に出てきます。
グーグル(アルファベット)も5.2%を出資しています。
ウーバーは中国でライドシェアのシェア争いを滴滴(DiDi)と猛烈に行っていましたが、2016年8月に滴滴(DiDi)に中国事業を売却し撤退ました。
その際にの滴滴(DiDi)の株15.4%を取得しています。
中国でのライドシェア競争は、割引クーポンの乱発ですさまじかったのを思い出しました。
中国では最終的に滴滴(DiDi)がライドシェアを制覇しました。
他にもロシアで合弁会社、東南アジアで事業を競合のグラブに売却し、グラブの株式を取得しています。
ウーバーの業績
2018年の売上は112億7千万ドル(レート110円で、約1兆2千400億円)でした。
とてつもなく大きな売り上げですね。
純利益は9億9,700万ドル(約1,010億円)でした。ただし、2018年はロシアと東南アジアの事業売却をしたため、最終利益は黒字になっていますが、営業利益は約30億ドル(約3,300億円)と大きな赤字を出しています。
2016年、2017年、2018年と営業利益はずっと赤字です。
ウーバー株は買いか?
上記はウーバーの公式ユーチューブチャンネルの約1分間のイメージビデオです。
同じライドシェア・サービスでライバルのリフト(LYFT)が先に上場しましたが、上場後の株価は芳しくありません。
赤字の会社の新規公開は見送った方が良さそうです。
シェアエコノミーの拡大と共に、ライドシェアサービスは重要なサービスの一つであり、その中でもウーバーは中心的なサービスですが、売上以上にコストが掛かっている状況です。
いつ黒字化するのか予測が付きません。
昔のアマゾンのように赤字の時に株を買っておくと、将来膨大な恩恵を受けることが出来るかも知れません。
ライドシェアは非常に便利なサービスで、スマホを使った斬新なアイデアだと思うのですが、各国法律やビジネスの環境が違いますので、現地に合わせた事業展開が必要になると思います。
利益を出していけるのか、先行きに注目していきたいと思います。
ウーバー株を買うとしても大きな金額は投入出来ないと考えます。
IPOをしてから最低でも半年から1年は様子を見たいと思います。
この記事を書くにあたって上場申請の書類とウーバーのサイトを参考にしました。
UBER FORM S-1 REGISTRATION STATEMENT
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1543151/000119312519103850/d647752ds1.htm
ウーバー日本サイト
ちかさんと言うバイリンガルの方が、アメリカで実際にウーバーを使う動画があり、非常に分かりやすく解説してくれています。
動画を見るとウーバーは中国の滴滴(DiDi)と機能や使い方がほぼ同じだと思います。