株価急上昇! 南米のEC最大手 メルカドリブレMercadoLibre
ラテンアメリカ(南米)の18か国でECのマーケット・プレイスとオンライン決済を展開するメルカドリブレ(ティッカー MELI)はアルゼンチンの企業です。
最近、株価が大きく上がています。
メルカドリブレMercadoLibreについてまとめておきたいと思います。
メルカドリブレMercadoLibreとは
企業名:メルカドリブレMercadoLibre
設立:1999年8月
本社:アルゼンチン
上場市場:米国ナスダック
ティッカー:MELI
事業内容:ECのマーケット・プレイスとオンライン決済
事業展開エリア:18か国(アルゼンチン、ボリビア、ブラジル、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、メキシコ、エクアドル、グアテマラ、ホンジュラス、ペルー、パナマ、ウルグアイ、ベネズエラ)
*ラテンアメリカの人口は約6億人強で、そのうち約50%がネットを利用していて、30%がECで買い物をしているようです。
*ブラジル、メキシコ、アルゼンチンではトップのシェアを取っています。
時価総額:292億2,400万ドル(約3兆2千億円)
*アマゾンの時価総額が約9千億ドルなので、アマゾンの30分の1の時価総額になります。
売上:2018年の売上は、14億4千万ドル(約1,584億円)、利益マイナス3,700万ドル(約マイナス40億7千万円)。
*アマゾンの2018年の売上が2,328億ドルなので、アマゾンの約166分の1になります。
2019年第1四半期決算
売上:4億3,350万ドル(前年同期比58.3% UP) 予想
EPS:マイナス0.29ドル
現在はシェア拡大のために、送料を無料にしていている事、物流システムに投資をしている段階なので、利益が出ていないようです。
2018年までの決算
メルカドリブレの決算を見る前に理解しておかないといけない事があります。
それは、メルカドリブレはアルゼンチンの企業であり、アルゼンチンペソは米ドルに対して長期間で下落が続いています。
そのため、現地のアルゼンチンペソでは大きな伸びを出していても、米ドル建てて決算を出すと、為替でかき消されてしまいます。
下記はアルゼンチンペソと米ドルの為替チャートです。
売上と売上成長率
2018年は為替の影響をかなり受けたので、売上は3%しか伸びていません。
予測では2019年に53%、2010年に40%、2021年に37%、2022年に51%、2023年に32%成長すると考えられているようです。
まあ、売上の予測なんで当てにならないですよね。
EC以外にMercadoPagoと言う決済サービスも行っていて、2018年の決済サービス事業の売上が約6億ドル(前年比68.6%UP)です。
決済サービスは期待できるかも知れません。
売上・営業利益・利益
EPS・PER
2016年までは利益が出ていたので、PERもそれなりの数字でしたが、2017年からは配送料を負担するようになって利益が少なくなり、2017年の末時点のPERが1,015倍と非常に高い数値になっています。
株価
5年チャートを見てみると、2019年に入ってから株価が急上昇しています。
2019年5月24日の終値が592.55ドルです。
仮に
2019年のEPSの予測1.33ドルとした場合、株価収益率(PER)は455倍
2020年のEPSの予測3.84ドルとした場合、株価収益率(PER)は154倍
2021年のEPSの予測7.44ドルとした場合、株価収益率(PER)は79倍
2022年のEPSの予測19.33ドルとした場合、株価収益率(PER)は30.65倍
PERを計算するとなかなかメルカドリブレの株を買うことが出来ませんが、昔の赤字の時のアマゾンを買うように夢があるかも知れません。
予測が正しければ、3年後の2022年に売上が約5倍になり、利益が出れば、現在の株価でPERが30倍程度に落ち着くことになります。
ラテンアメリカの状況は良く知りませんので、何とも言えませんが、一時期ブラジルなどは経済成長が凄いと言われていましたけどね。
先日の記事、 株式市況と気になる銘柄について の中でメルカドリブレを気になる銘柄と書きましたが、決算内容を見てみると、私は今は買えないと判断します。
毎回同じことを書きますが、利益が出ていない企業の株を買うのは、夢を買うようなものだと思います。
この記事はメルカドリブレのIRサイトを参考に書きました。
http://investor.mercadolibre.com/
業績予測については、マーケット・インサイダーのデータを引用しました。