ソフトバンク・グループ 2020年3月期 第2四半期決算

ソフトバンク・グループの2019年7－9月（第2四半期）の決算発表が本日あり、動画を見てみました。

ソフトバンク・グループは、投資先であるWeWorkのナスダック市場への上場失敗で、致命的な損失を出すとか、倒産するのではないかと、面白おかしく言われていますが、実際はどうなのか、決算を自分の目で見てみる必要があると思います。

ソフトバンク・グループは投資会社ですので、売上や利益よりも、ソフトバンクの純資産がどれだけ積み上がったのかが重要です。

株主価値

ソフトバンクGが保有する株式の総資産が3か月前の25.8兆年から、2兆円増加し、27.9兆円となっています。

資産の増加した2兆円はアリババの株の上昇ですね。

ちなみに、私もアリババ株を保有しています。

資産27.9兆円から負債が5.5兆円を差し引くと、株主価値は22.4兆円となっています。

3か月前と比較し、1.4兆円の増加です。

これだけ見ると株主価値を増加させているので何も問題はありません。

ソフトバンクGの株価と資産価値の乖離

 2019年11月6日のソフトバンク・グループの株価の終値では、4,322円ですから、1株当たりの保有資産10,808円の半分以下の株価になっています。

＊この1株当たりの資産価値と負債はソフトバンク・グループのサイトでリアルタイムに見ることが出来ます。

1万円の物が半額以下の4千円で売られているのに、なぜ皆さんは買わないのでしょうか？

それは今回のWeWorkのように、保有している企業の価値が、実際にはそれほど価値が無いのではないかと信用されていないからだと思います。

売上と利益（上半期）

2019年の上半期の売上は4兆6千億円、昨年とあまり変わりません。

 営業利益は5,726億円の赤字

純利益は4,216億円の黒字

第1四半期の利益は1兆1,217億円の黒字でしたが、第2四半期で7,001億円の赤字を出したため、第1四半期と第2四半期を合わせた利益は4,216億円と減ってしまっています。

第2四半期が大きな赤字になった原因は、ソフトバンク・ビジョンファンドのWeWrokへの投資の約1兆円の損失計上でした。

孫さんは、WeWrokの評価を過大に見ていたことは、反省はしているが、前向きにWeWrokを立て直すと言っていました。

WeWorkの立て直し

WeWorkは新しい物件をオープンしてから、徐々に利用者が増えていき、6が月で黒字化し、12か月後には高収益になるようです。

まずは、WeWrokの企業が黒字化するまでは、新しい物件を増やすことはせず、既存の物件が高収益の段階に入るまで待つようです。

またシェアオフィスとして、顧客の満足度は高いとのことです。

私も上海でWeWrokの事務所へ行ったことがありますが、綺麗で使いやすい感じがしました。しかもフリーランスにとっては安く事務所を構える事が出来ます。

孫さんの説明が本当なら、1年後にはWeWrokは黒字化していて、上場を出来るような状態になっています。

持ち株をどうするか

現在私は少しだけソフトバンク・グループの株を持っています。

決算明けの明日は恐らく売られて下がると思います。

今夜のADR（米国市場）でも2.3％程下がっています。

明日下がったところで追加で買うかどうかですが、たぶん買わないと思います。

売却もナンピンの買い増しもしませんが、今後ソフトバンクがWeWrokを建て直し、AI分野への投資を進めて行くのを見ていきたいと思います。

ツイッターに書きましたが、アリババ株が下がれば、ソフトバンク・グループの株価も下がります。

そうなると日経平均株価も下がります。

日本の経済はアリババに影響を受けます。