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ソフトバンクのIPO後の決算 今後は?

通信会社ソフトバンク株式会社のIPO後、初めての決算発表動画(約1時間半)を見た感想を書きたいと思います。

 

ソフトバンクは親会社のソフトバンク・グループの孫社長にしても、通信会社ソフトバンクの宮内社長にしても、プレゼンが非常に明確で理解しやすいです。

 

資料も綺麗に作られています。

 

決算動画を見た事がない人は是非見て頂きたいです。

 

一応決算前に私もソフトバンクを少し買っていました。

以前にも短期で売買したことはあるのですが、今回は2019年1月31日に1,356円で買って、本日(2019年2月6日)1,375円で売りました。(あくまで短期取引です。決算に期待はしていませんでした)

 

決算発表翌日の本日の終値は1,359円です。

 

通信会社ソフトバンク株式会社(英文社名:SoftBank Corp.)は、携帯電話の会社やインターネットのプロバーダーとして一般消費者に知られています。日本の3大通信会社の一つです。

 

親会社のソフトバンク・グループは何をしているかよく知らない人が多いと思うのですが、携帯電話の通信事業者は業務内容がわかり易いと思います。

 

ソフトバンクIPOの失敗

IPOの結果

通信会社ソフトバンクは、2018年12月19日に上場しました。

 

携帯電話の通信会社として個人株主の人気があり、大型新規上場(IPO)と言う事で大きな話題になしました。

 

しかしながら、上場初日は、公開価格1株が1,500円に対して、初値1,463円が付き、終値1,282円と言う、公募価格を15%も下回る結果となってしました。

 

このIPOで約2兆6461億円を調達しました。

 

今回のIPOは親会社のソフトバンク・グループが持っていた通信会社ソフトバンクの株を市場に売り出しました。

 

但し全部売り出したわけではなく、全体の36.9%をIPOとして売り出しました。

 

私の見解としては、親会社から通信会社ソフトバンクは日本国内市場だけで事業をおこなっている企業で、日本市場は今後大きな期待が出来ないので株を売ったと思います。

 

親会社としては子会社の株を売って得たお金を海外の他の投資に使う為です。

 

そう言う風に考えているので、通信会社ソフトバンクは事業をもっと拡大して事業価値を高めて株価を上げることより、配当を重視するような事を個人投資家に宣伝文句として話していたと思います。

 

会社の説明では、配当性向85%

配当利回りが良いと言う事でIPOに期待した人も多かったと思います。

 

親会社ソフトバンク・グループの決算発表動画をこれまで何度か見たことがありますが、孫社長自信は、ソフトバンクと言う企業は単なる携帯電話の通信事業者ではなく、携帯電話の通信は一つの事業であり、海外の事業に興味があり、軍戦略として、アーム、DiDi、WeWorkなどに投資をしています。

 

ソフトバンク・ビジョンファンドではサウジアラビアのファンドと共に世界中に投資をしています。孫社長の投資の成功例としてはアリババグループへの投資があります。

 

 

IPOのタイミングが悪かった

 

私の個人的な見解では、今回株式市況が良くない時期に上場してしまったと思います。

 

親会社のソフトバンク・グループには色んな事業があったと思うのですが、2017年に上場していれば公募価格割れをしなかったのではと思います。

 

また上場直線の2018年12月6日に大きな通信障害を発生させてしまったことも良くなかったと思います。

 

他にも競合のNTTの携帯通信料金の値下げなども大きな圧力になっていると思います。

 

本日(2019年2月6日)の終値は1,322円です。時価総額が約6兆3千億円。

 

 

ソフトバンク上場後初、2018年第3四半期決算内容

 

2018年第3四半期決算内容は私が決算説明会の動画を見てまとめた内容と私見を書きます。

 

2018年第3四半期までの累計額

 

売上:27,767億円(前年対比+5%)

営業利益:6,349億円(前年対比+19%)

純利益:3,959億円(前年対比+19%)

調整後キャッシュフロー:4,250億円(+4%)

 

ソフトバンク宮内社長からは過去最高益と最高売上を達成していると説明されています。純利益も19%UPとなっています。

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*上記グラフは著者作成

 

2018年は業績予測も予定通り達成可能と説明されています。

 

これまでの昨年から見ても、売上及び利益は徐々に伸びている感じです。

 

期待される配当

 

 配当金は半期で37.5円を予定しています。

 

2018年2月6日の終値で計算すると

37.5円(半期)X2÷1,322円(2019年2月6日終値)=配当利回り予測5.67%

 

今後も配当性向85%は維持しするとのことで、半期の配当額を2倍にして通期として仮定しました。

 

今後のビジネスチャンス

 宮内社長からは4Gから5Gへ変わる事で新たなパラダイムシフトが起こり、AIとIOTの時代でその中のインターフェイスとしてスマホの領域は拡大すると話しています。

 

もっと大きなビジネスチャンスが到来すると言っています。

 

また、第2の事業として新しい領域に投資し、親会社のソフトバンク・ビジョンファンドとの連携で海外からユニコーン企業を日本に持ち込むことをするようです。

 

携帯電話の市場環境

日本のスマホ利率は61%との事です。(ソフトバンクの発表数字)

 

スマホ市場は成熟したと思われていますが、まだ日本で6割しか浸透していないので、まだまだ成長の途中とのことです。数年後には5Gのスマホが当たり前になる。

 

PAYPAYなどのスマホでの支払いやタクシー乗車などスマホの利用シーンが今後ますます増えると考えているようです。

 

スマホ決算を日本で流行らせる為のPAYPAYは良いと思うのですが、ペイペイと言う名前がちょっとかっこ悪いように思います。他に良い名前がなかったのですかね。

ヤフーペイでも良かったと思うのですが。

 

AUや ドコモとの比較

 

ソフトバンク(Yahoo!モバイルとLINEモバイルを含む)の2017年第3四半期時点の累計のススマホ契約数は1,956万件、2018年同期累計では2,146万件(約10%増加)

 

また2018年は解約率が最低を更新したと述べています。ブロードバンドも1,000万件までもう直ぐとのことです。

 

下記の他社2社との売上、利益の比較は決算発表では語られていませんでしたが、私自身の資料として追加します。

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*上記グラフ資料は著者が作成

 

AU(KDDI)やドコモと比べるとソフトバンクの売上は3位ですので、他2社のシェアをもっと奪っていけるかも知れません。

 

通信事業者は莫大な投資が必要なので、一概に利益率で語れないかもしれませんが、ソフトバンクが一番利益率が高いです。

 

スマホのデータ通信費用は、2015年で1Gあたり814円(ホワイトプラン)、2018年は1Gあたり80円(ウルトラギガプラン)まで下がっています。

 

新領域

新領域としては、営業支援をしているPAYPAYが4か月で400万人突破やWeWork JAPANの会員が9,500人突破、東京でのDiDiについて語られていました。

 

ただ、これらの新領域に投資しているのは親会社であって、通信会社ソフトバンクは営業支援やサービスを提供しているので、これら新領域がどれだけ通会社ソフトバンクの利益に貢献していくのかはよく分かりません。

 

親会社は色んな事業会社の何処に利益を落とすのかを決定する権利があるのではないでしょうか。

 

新領域が増えることは、通信会社としても良いこととは思いますが。

 

通信障害とファーウェーの機器使用

通信障害については、機器メーカーのエリクソンへの賠償を考えているかについて、決算説明後に記者から質問がありましたが、宮内社長はノーコメントとのことでした。

 

ファーウェーの機器の使用については、4Gでは海外で問題になってないので、リプレイスするつもりは無く、5Gについては政府の方針に従うとの事です。

 

決算を見ての感想

  

ソフトバンクは大型企業という事、一般の人達にとって身近な会社と言う事、配当性向が高いと言う事でIPOは人気があると思われましたが、蓋を開けてみると大きく下落しました。

 

下記はあくまで私の個人的な意見です。

 

1,500円で買った人達が売りに出るので、暫く公募価格の1,500円を越えることは無いように思います。

 

 

海外でもテレコム株は配当利回りが高い企業が多くあります。

 

配当利回りだけを見るなら、特にソフトバンクである必要はないと思います。

 

今後5Gになれば動画がもっと当たり前になり、IOTも当たり前になるので、通信量は爆発的に増えて、今よりもっと接続が増えると思いますが、今のところは様子見です。

 

また、携帯やブロードバンドの通信以外の新領域に期待するならば、親会社のソフトバンク・グループ・ホールディングスへ投資した方が良いかと思います。

 

私なら現在のところソフトバンクへは投資はしないです。

現状は他にもっと良い株があると思います。

 

但し、親会社のソフトバンク・グループの孫さんの話は勉強になるので、親会社の決算発表は今後も四半期ごとに見ていきたいと思います。