中国平安保険の2019年株価予測 今は買いか!?
中国平安保険は、今年になって12.29%も上昇しています。
もう直ぐ2018年第4四半期の決算発表があります。
その前にこれまでの中国平安保険の現状を整理しておきたいと思います。
また平安保険の株価予測をしてみました。
昨年までの中国平安保険の業績は順調に推移していて、特に2017年はかなり良い数字をたたき出しました。
2017年12月決算、通期の純利益は890億元(前年比期比43%UP)でした。
1株当たり配当は1.5元と前年の2倍程を配当に回しました。
中国平安保険の売上と利益の実績
売上、利益共に全く問題なく、順調に伸びています。
平安保険の直近の 株価予測
2017年上半期のEPSが2.43人民元、2018年上半期のEPSが3.25人民元と、2018年上半期のEPSは前年比で約33%伸びています。
この33%の伸びを使って、EPSとPERから平安保険の株価を計算してみました。
楽観視する場合
2018年通期のEPSが33%UPすると考えた場合、
2017年EPS4.99人民元 X 1.33 X 為替レート1.16 X PER12倍=92香港ドル
普通に考える場合
2018年通期のEPSが33%UPすると考えた場合、
2017年EPS4.99人民元 X 1.33 X 為替レート1.16 X PER11倍=84香港ドル
悲観視する場合
2018年通期のEPSが33%UPすると考えた場合、
2017年EPS4.99人民元 X 1.33 X 為替レート1.16 X PER10倍=76香港ドル
平安保険の実績株価収益率(PER)は、2013年12月に8.36倍、2014年12月に12.68倍、となっています。
本日(2019年2月13日)は株価が約77.60香港ドル(PER12.98倍)です。
*株価チャートはAA STOCKSより引用
私の予測としましては、楽観視と普通に考える場合の間くらいで、今年中に84-92香港ドル位になると考えています。
悲観視の可能性は殆ど無いかなと考えています。
これはあくまで現在までの情報での予測です。
2018年の第4四半期の決算が出ましたら、決算情報を基にこの記事をリライトしたいと思います。
中国平安保険の概要
中国平安保険は、1988年に中国深圳にて創業した、保険業務を中核とした民間の金融グループです。
保険、銀行、投資、フィンテックの4つの業務分野を保有しています。
従業員は中国全土で170万人以上います。
会社名:中国平安保险(集团)股份有限公司
英文名:Ping An Insurance (Group) Company of China, Ltd.
本社所在地:中国深圳
設立:1988年
董事长:马明哲
事業内容:保険業、銀行業、投資業、フィンテック事業
総資産額:6,493,075百万元(約103兆円)
売上:974,570百万元(約15.5兆円) *2017年実績
職員数 正社員 約34万人
投資事業では、中国の日用品メーカーの上海家化やECの1号店、不動産デベロッパーの绿地集团などにも投資しています。
これらは中国で誰もが知っている巨大企業です。
日本にも投資をしていく予定で、平安ジャパン・インベストメント株式会社がファンド事業を展開しています。
特に最近の平安保険グループの注目はフィンテックへの投資です。
平安保険グループはAIやブロック・チェーンなどのフィンテックに今後10年間で1,000億元を投資していくと言っています。年間収入の1%を研究開発に投資していきます。
平安保険の参加のフィンテック企業は大きく注目されています。
一つ目は、平安保険総合健康プラットフォームの平安健康医療科技(平安好医生)です。
2018年5月7日に香港市場へ上場しました。ソフトバンクビジョンファンドが2017年にこの平安好医生に4億ドルの資本を入れています。
二つ目は、平安保険参加で2011年に設立された陸金所(Lufax)は元々P2Pレンディング事業を行っていて、中国のP2Pシェアで2位になっています。
現在は預金、定期預金、P2P、投資信託、保険などを扱うフィンテック企業です。2017年度のKPMG世界フィンテックランキングで6位と言う優良企業です。
陸金所(Lufax)は2018年にIPOの予定でしたが、延期していますので、現在は未だ非上場企業です。陸金所の推定時価総額は2兆円とも言われています。
他に、金融壹账通や平安医疗健康管理などがあり、保険や医療と関係するフィンテック企業を傘下に持っています。
平安保険は単なる保険会社ではなく、IT、AI、ビッグデータを駆使した最先端の金融コングロマリットになりつつあります。
今後が楽しみな企業だと思います。