ヤムブランズとヤムチャイナ 米国株 企業分析 決算と株価 KFCを運営する巨大ファーストフード企業 おまけで 上海のタコベル
先日上海のタコベルで女子会をしました。タコベルはアメリカのヤムブランズのグループ企業です。
今日はヤムブランドについて銘柄分析レポートを書きたいと思います。
この時期を読めば、米国のヤムブランズの企業概要、直近の業績、株価、スピンオフしたヤムブランドの中国事業 ヤムチャイナについて理解できると思います。
ヤムブランズ(Yum! Brands, Inc.)とは
ヤムブランズの沿革
ヤムブランズはアメリカ合衆国ケンタッキー州ルイスビルに本社を置き、世界140か
国以上で4万5千店舗の飲食店を運営するグローバル企業です。
ヤムブランズと言う会社名は日本人は知らないかも知れませんが、ケンタッキーフライドチキンと言えば誰でも知っていると思います。
ヤムブランズのミッションは、世界で最も愛され、信頼され、成長の早いレストランを作る事です。
英文名はYum! Brands, Inc.です。企業名にビックリマーク(!)が入ってるのは面白いと思います。
ヤム(YUM)とは美味しいと言う意味で、英語の単語です。
子供がおいしいと言うときにYummy(ヤミー)と言います。
メインのレストランはKFC(ケンタッキーフライドチキン)、Pizza Hut(ビザハット)、Taco Bell(タコベル)です。
元々ヤムブランズは飲料メーカー ペプシコの子会社でした。2001年にニューヨーク証券取引所に上場、2002年5月にヤムブランズに社名を変更しました。
1997年に飲料メーカーのペプシコからスピンオフした当初、アメリカ合衆国以外の地域からの利益は約30%でしたが、2017年は利益の60%が海外から得ています。
世界中に150万人の従業員がいます。
ヤムブランズの概要
企業名:YUM! Brands, Inc.
上場市場:ニューヨーク証券取引所
ティッカーコード: YUM
本社:アメリカ合衆国ケンタッキー州
設立:1997年
事業内容:ファーストフードレストランの運営
主要ブランド:KFC、ピザハット、タコベル
売上:56億8,800万ドル(2018年)
最新の決算
2018年の決算
2018年の決算を見てみましょう。
売上:56億8,800万ドル(前年比:約マイナス3.3%)
営業利益:22億9,600万ドル(前年比約マイナス17%)
利益:15億4,200万ドル(前年比:約15%増)
EPS:4.69ドル(前年3.77ドルからの約24%増)
配当:1.44ドル(前年0.90ドルからの60%増)
売上は3.3%減少、営業利益17%も減少していますが、企業所得税が減っていて、最終利益は24%増加しています。
ヤムブランズの売上構成
1つ目は自社の売上、2つ目はフランチャイズと資産の売上、3つ目はフランチャイズの広告とサービスの売上です。
自社の売上:20億ドル
フランチャイズと資産の売上:約24億ドル
フランチャイズの広告とサービス:12億ドル
レストランのブランド別売上
KFC
営業利益9.59億ドル
営業利益率:36.3%
2018年に87か国で1,558店舗を新規オープンさせました。
ビザハット
営業利益3.53億ドル
営業利益率:35.3%
2018年に76か国で860店舗を新規オープンさせました。
タコベル30.8
営業利益6.33億ドル
営業利益率:35.3%
2018年に94国で309店舗を新規オープンさせました。
どの事業も営業利益率が非常に高いです。
これは世界中のフランチャイズのライセンスからの収益が高いからです。
過去の業績
ヤムブランズの過去3年間の業績
海外の店舗数は伸びていますが、この3年間の業績は落ち着いています。
まあレストランビジネスなのでグーグルやアマゾンのようなIT企業のように急激には伸びないですよね。
ヤムズブランドの中国事業
ヤムチャイナ
ヤムブランズの過去の決算書に考慮しないといけないことがあります。
世界中に進出しているヤムブランズですが、2016年11月1日に中国事業は切り離して、ニューヨーク証券取引所にスピンオフ上場させ、Yum China(ティッカーコード:YUMC)となっています。
ヤムチャイナの2018年の売上が84億ドルですから、ヤムブランズの売上よりも大きいですね。でも利益は本社のヤムブランズの方が大きいです。
これはヤムチャイナはヤムブランズにライセンスフィーを払っているからです。
2016年11月のスピンオフ前はヤムブランズの売上には、ヤムチャイナの売上が含まれていましたが、現在は中国の売上はヤムブランズには含まれていないと言う事です。
当然ライセンスフィーやヤムチャイナの株式の持ち分の利益はヤムブランズに反映されています。
ヤムチャイナの概要
ヤムブランズの中国初進出は1987年で北京にKFC、1990年にピザハットを北京に、2016年にタコベルを上海にをオープンさせました。
他に中華レストランの东方既白(East Dawning) や火鍋レストラン 小肥羊( Little Sheep)も保有しています。火鍋とは日本のしゃぶしゃぶの鍋のような料理です。
2017年にはIT企業のフードデリバリーサービズ 到家美食会(DAOJIA.com.cn)にも資本参加しています。
ヤムチャイナは中国の1,200の町で、8,400店舗のレストランを運営、45万人の従業員がいます。
ヤムブランズの株価
株価:95.39ドル(2019年2月22日終値)
株価収益率(PER): 2018年EPS4.69ドル÷株価95.39ドル=20.3倍
配当利回り:1.44ドル÷95.39ドル=1.5%
チャートを見ると長期的には上がていますが、業績に合わせてゆっくりと言う感じですね。
ヤムチャイナの株価
株価:41.52ドル(2019年2月22日終値)
結論
結論として私はヤムブランズの株は買わないですけど、今後もチェックはしていきたいと思います。
この記事はヤムブランズ及びヤムチャイナのIRサイトを参考に書きました。また一部画像はIRサイトから引用しています。
YUM! Brands, Inc.のIRサイト
http://investors.yum.com
Yum China Holdings, Inc.のIRサイト
http://ir.yumchina.com
上海のタコベル
最後に上海のタコベルの写真をご覧ください。
今回行った上海のタコベルは上海市の中心地 南京西路の地下鉄出口を出て直ぐの所にあります。
タコベルはメキシコ料理のタコスを提供するお店です。
ファーストフードですが、店舗の内装が非常にオシャレです。
アリババの提供するアリペイでお店に置いているQRコードを読み込むと、ミニプログラムが立ち上がり、タコベルのメニューが画面に表示されます。
支払いももちろんアリペイで行います。キャッシュレスです。
美味しい! ヤミー!
たまにタコスを食べたくなります。
以上、ブログを読んで頂きまして有難うございます。