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実録 勝つためのカンボジア投資 谷俊二(著)

この本の著者は兵庫県で建設業と不動産業を営んでいる社長です。

 

カンボジアのプノンペンで、2棟のコンドミニアムを建設し、その2棟を自分で保有して賃貸コンドミニアムとして貸し出しています。

 

さらに、2棟を分譲コンドミニアムを完成させています。

投資と言うより事業

この本を読んでいて思ったことは、本のタイトルは投資となっていますが、この著者のカンボジアでの活動は、投資よりも、建設事業の部分が大きいです。

 

単純にカンボジアの不動産を買って、値上がり後に売却して儲けるような手法ではなく、土地を探して、建物を建設して、貸し出して、メンテナンスもしています。

 

タフな著者

日本人が異国の地、それも東南アジアの発展途上のカンボジアで事業を行うのですから、この著者はかなりのタフな人です。

 

本の中で著者は。フルコンタクト空手(極真空手)を子供に教える指導者で、カンボジアでピストルを持った強盗に襲われた際も、前蹴りでピストルを飛ばして、直ぐに相手の顔面にジャブとストレートパンチを入れて倒しています。

 

突発的な攻撃にこのような対処が出来ると言うのは、相当な訓練をしていないと出来ないと思います。

 

カンボジアで事業をするには、肉体的にも精神的にもタフさが必要だと思いました。

 

日本ですと建設会社と契約をして、お金を支払えば後は契約通りに建築が進行していくものですが、カンボジアではそう簡単に進行しません。

 

相手が契約を破ったり、途中で工事をやめてしまったりします。

 

カンボジアの法整備は全く整っていないため、取引先が契約を守らない場合、相手から刑事告訴されて、逮捕されそうになったりしています。

 

普通の日本人だったら、そんな危ないところに住んで事業はしないと思います。

 

この本の中で大切だと思った事3点

カンボジアは法整備が出来てない

著者の会社は弁護士に相談しながら、営業許可や事業免許などを正攻法で取得し、完全に合法的にすべてを進めて行きます。

 

でも、カンボジアは法律があって無いような世界で、有力者がバックについている場合は法律を無視できるようです。

 

ただ日本人はカンボジアでは外国人なのですで、著者のように正攻法で事業を進めることがリスクが少ないと思います。

 

私も中国で色んな事に巻き込まれますが、常に忘れてはいけないと思う事は、中国では私は外国人です。

 

正攻法ではなく、裏の方法で時間やコストを節約すると、何か突発的なことや法律の運用方法が変わった時に、大きな痛手を被ることがあると思います。

 

外国人だから真っ先に指摘されると言う事があります。

 

カンボジアの建築は遅れて当たり前

発展途上国の不動産投資はチャンスがあると思うのですが、プレビルド物件(建築が終わってない不動産)を買うのはリスクが大きいと思いました。

 

お金を支払って、物件を買っても予定より完成が年々も遅れたら、最悪ですね。

 

カンボジアで日本人を騙す日本人が多くいる

インターネットで海外不動産のサイトはかなり多くあるのですが、ホントに良く調べて裏を取らないと、騙されることがあると思います。

 

この本の中でも書かれていますが、お金を集めるだけで集めて消えたり、利回りを大きく見せて販売したりするようなことがあるようです。

 

厄介なのが、そのような詐欺を働くのが日本人と言う事です。

 

特に東南アジアで大きな話をするような人は要注意だと思います。

 

過去に詐欺や犯罪を犯して、日本では通用しないので海外に逃げてきている可能があります。

 

中国でも胡散臭いコンサルタントが沢山います。

 

中国語も話せないし、中国に来て2,3年なのに、中国を全て知り尽くして、政府の人脈があって、私に任せておけば無理が効くと言うような人が居ます。


なんの能力も無い人の事を信じて海外で事業を進めると直ぐに失敗すると思います。

 

著者から学ぶこと

こちらが著者 谷俊二氏のブログです。
カンボジア不動産ブログ
http://blog.livedoor.jp/tanichucambodia/


日本人の詐欺集団を相手に訴訟をしているようで、ブログには訴訟の情報が書かれています。

 

この本を読んでいると、この著者の良い人柄が伝わりますし、実際に自分で建設を行い、物件を所有し、回しているので実績がある人だと思います。

 

前回日本へ帰国して空港で時間があったので、本屋に立ち寄って、偶然目に留まったのでこの本を買ってみました。

 

私はカンボジアの不動産投資をする気もありませんが、この本の著者と同じく海外に住んで仕事をしている私にとって、著者のタフさと勇敢さを見習いたいと思いました。

 

カンボジアの不動産に興味がある方、海外で自分で事業をすると言う事に興味がある方は是非お勧めの本です。

 

普段はアマゾン・キンドルのペーパーホワイトで読書をするのですが、久々に紙の本を買って読みました。

 

実録 勝つためのカンボジア投資 (経営者新書)

実録 勝つためのカンボジア投資 (経営者新書)